女装と性的指向は基本的に関係を持たない。女装者であることは、同性愛あるいは異性愛であることとは別の次元のことである。女装は、宗教や文化に関係し、またもっとも一般にはジェンダー・ロールとジェンダー・アインデンティティに関係する。ジェンダーの多様性とその次元は、性的指向の次元とは独立しているというか、直交関係にある。つまり、同性愛者であるという理由で女装をするとは限らず、女装しないとも限らない。
大半の男性同性愛者は、女装しない。ジェンダー・アイデンティティが女性の同性愛者は女装する。この場合、当人は女装しているのではなく、本来の自分のジェンダーに合致した服装との認識を持つ。ジェンダー自認は多様であり、トランスジェンダーの人の性的アイデンティティは、非常に複雑で個性的な場合がある。生物的な性別が男性の人が女性の衣装をまとうのを女装とすれば、トランシジェンダーの男性は女装していることになるが、当人の意識では、女装も男装も選択できる服装のありようで、特に女装しているという意識がないこともある。例えば、MTF-GID(男性の性同一性障害)の人の場合も、遺伝子などからすれば、女装になるが、性自認等からすれば、自分の性に合った服装をしていることになる。
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男性同性愛者(中には異性愛者や女性もいる)で、「性の多様性」をアピールする目的で過剰なまでに押しの強い、奇異な女装を行う例があり、ドラァグ・クイーンと呼ぶが、これはパフォーマンスと言うべきである。
日本の漫画・アニメ・ゲームなどのフィクションにおいて登場人物である男性(男児や少年、青年)に女装の設定を行う事例が多数あり、特にアダルトゲームでは主人公または脇役が女装することもあり、時には「攻略」の対象として設定されることもある。